Leyona @ Ebisu Liquidroom (1st Nov '04)
- part4 -
 |
  |
 |
 |

基本的に偶然なんぞは信じてはいない。音楽やアーティストとの出会いなんぞ、起こるべくして起こるものであり、どこかでハンターのように、あるいは、「いい音楽への飢え」で血眼になってレコード屋をあさったり、雑誌を読んだりする必要なんぞもないと思っている。そんなもの、たまたま視界に入ってきたり、ふと出会ったりするものなのだ。おそらく、この文章だって、今、あなたがたまたま読んでいるだけで、誰の目にはいることもなく、存在さえもが気付かれることないことの方が普通だろう。
が、たまたま、きっと、そういう「決まり」だったんだろう。初めてファンキーなこの女性、レオナに出会ったのは今年の3月。ZEPP東京でBen Harperのライヴがあったとき。撮影で現場にいたのだが、この時、彼に紹介したTheatre Brookのタイジの仲間として一緒に顔を見せていたのがレオナ。それからしばらくの後、横浜のMotion BlueでBlack Bottom Brass Bandの撮影をしたとき、たまたまゲスト・ヴォーカルとして彼女が歌ったのが、まだ10代の頃、最も好きだったバンド、はっぴいえんどの"風をあつめて" (名作『風街ろまん』に収録)だった。新作『ワッショイ★スター』で、オリジナル色満載の演奏はしてくれているBlack Bottom Brass Bandだが、実は、この日、最も印象に残ったのはこの曲で、彼らのアレンジも素晴らしかったし、レオナのヴォーカルもずば抜けていた。そう思うと同時に、おそらく、彼らが生まれた頃に発表されたこの曲をよくも取り上げてくれたものだと、なにやら嬉しくなったのを覚えている。
そして、その次会ったのが6月1日に渋谷O-Eastで開かれたTheatre Brookのライヴ。ここで再び彼女がゲスト・ヴォーカルとして同じステージに立っていた。そのときの印象はそれほど残っていないのだが、その彼女と再び顔を合わせたのが今回のライヴの2日前。行きつけのレストランでのことだった。そして、たまたま話をして、たまたまライヴの撮影をすることになって、結果として生まれたのが今回のフォト・レポートだ。だから、彼女の音楽は聞いたことがなかったし、"風をあつめて"以外、なにも知らない状態でこの撮影に挑んだことになる。
はっきり言って、いいライヴを見ると、いい写真が撮れる。この日も、選ぶのに苦労するほど素晴らしい表情を持つレオナの写真が何枚も撮れた。実をいうと、今回のフォト・レポートで使っていない写真にも傑作が多々あるのだが、『ライヴを写真で見せる』という目的には合わないからと、かなりの写真をボツにした。その結果がこれだ。
といっても、撮影の合間、彼女が"風をあつめて"を歌ったときには、一緒に歌いながら撮影し、「こんなヴァージョン、聞いたことがない」と思ったトラッドの名曲"500マイル"の見事な日本語ヴァージョンを聞いたときにはシャッターを押す指が止まった。あまりのすばらしさに、身動きが取れなくなったというのが正しい。あとから知人に聞けば、ここには忌野清志郎が絡んでいるとのこと。実に「らしい」のだが、レオナのヴォーカルが持つ説得力は、彼女の肉体を通してこそ生まれた「歌の声」だからこそなし得るものだと思う。
きっと、チャンスがあれば、これからも彼女を撮り続けるんだろう... 撮影でへとへとになって疲れ切ったというのに、今から、また彼女のライヴを撮りたくてうずうずしている自分がおかしくてたまらない。
comment and photo by hanasan
|
|
|