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再び、衝撃のサザン・ソウルだぁ!
我が耳を疑う... といった感じで、惚れ込んだのがこのアーティストだった。このアルバムが発表された昨年4月頃、たまたまamazonで目に入ったのがこのジャケット。ちょいとレトロなタッチも感じさせるデザインに、シャウトする青年の表情が素晴らしい。「60年代系の音かなぁ... なんだろう」と思ったのがきっかけで、チェックしたのが彼のMy Spaceだった。いわば、「ジャケ買い」のパターンで、以前なら音楽を聴くことなく手を出さざるを得なかったんだが、ここでMy Spaceが役に立つ。iTunesやamazonでは30秒程度しか聞けないんだが、My Spaceだときちんと全曲聴けるというので、ここ数年、未知のアーティストをチェックするのにこれがなくてはならない存在となっている。
それでぶっ飛ばされることになるのだ。そこからきこえてきたのは、まるでサム・クックからオーティス・レディング、はたまたウイルソン・ピケットではいか! 要するに、ぎんぎんのソウル。ファンキーなリズムにタイトなホーン・セクションにのって聞こえてくるのは、腹の奥底から絞り出すように歌われる、文字通り、魂の音楽なのだ。とはいっても、アップされていたのはカバーではなく、オリジナル。それなのに、ミディアム・テンポの曲ではサム・クックが目に浮かび、シャウトする曲ではウイルソン・ピケットを思い出し、絞り込むように歌われるバラードではオーティス・レディングが頭をかすめる。要するに、本物のソウルを感じさせるのだ。
しかも、スタジオ・レコーディングだったらいろいろなごまかしもきくと思うんだが、彼のMy Spaceにはアコースティック・ギターを手にして、なんとコイン・ランドリーで歌う映像もアップされている。それをチェックしてみればいいんだが、シンプルな弾き語りだというのに、ここでも「ソウル」としか呼べない声が聞こえてくるのだ。さらに言えば、映像を見ていればわかるんだが、歌っているのはちょいとベイビー・フェイスの白人の若者。今時、ソウル=黒人音楽といったステレオ・タイプな発想なんぞ、大間違いだというのがわかってはいても、どこかで驚きは隠せないだろう。いわゆるブルーアイド・ソウルなんだろうが、そういった範疇を遙かに超えた本物ののソウルを感じさせてしまうのがこの人の素晴らしいところなんだろうと思う。
結局、そうやって、彼のMy Spaceをチェックして買うことになったのが『Roll with You(ロール・ウイズ・ユー)』のUS import。それが愛聴盤となり、多くの友人に『エリー・ペイパー・ボーイ・リード』を勧めていたんだが、国内盤が発売された昨年10月、彼の名前、Eliをエリーではなくイーライと読むのだ初めて知ることになる。
好きこそものの始めなんだろう。先日、ここで紹介したコージー大内がブルース好きが高じて、まるでライト人・ホプキンスが乗り移ったかのようなアルバム、『角打ブルース』を発表したのと同じように、おそらく、ソウル好きが高じて、伝説まで紙一重にまで迫ったアルバム、『ロール・ウイズ・ユー』を作ってしまったのがイーライ・リードだと察する。
さて、このアルバムを買って以来、なんとか彼をマグで紹介できないかと思って、昨年3月に彼がヨーロッパをツアーしたときにはロンドンやベルリンにいたスタッフにお願いしたんだが、スケジュールが合わず実現しなかった。どうやら、それが実現するのが今年のSXSW。彼が毎日のようにいろいろなところで演奏するという情報が入っている。というので、なんとしてでもライヴを取材して、マグでレポートする予定。お楽しみにしていてください。
reviewed by hanasan
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