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よく考えて!「日の丸・君が代」 
いま、八王子では
      
君が代・日の丸は、当該者以外には「思想・信条の自由」に反すると言いがちですが、それ以上に同僚が権力により分断され精神的にも荒廃してしまいます。のちほど、教育基本法十条の解説もお読み願えればと存じますが、そこには「教育行政の教育内容への介入ができないことが明文化されています」。
【電子化作業 野副 達司<for-nze@din.or.jp>】
【資料:文部省から都道府県教育委員会教育長外宛1999年9月17日通知】
文初小第145号
平成11年9月17日
附属学校を置く各国立大学長
国立久里浜養護学校長
各 都 道 府 県 知 事 殿
各道府県教育委員会教育長
各指定都市教育委員会教育長
文部省初等中等教育局長
御 手 洗 康
文部省高等教育局長
佐 々 木 正 峰
学校における国旗及び国歌に関する指導について(通知)
本年8月13日に国旗及び国歌に関する法律(平成11年法律第127号)が公布され、即日施行されました。
このことについては、先に、去る8月13日付け文総審第113号をもってお知らせしたところですが、この法律は、長年の慣行により、国民の間に国旗及び国歌として定着していた「日章旗」及び「君が代」について、成文法でその根拠を定めたものです。
学校(小学校、中学校、高等学校、中等教育学校、盲学校、聾(ろう)学校及ぴ養護学校をいう。以下同じ。)における国旗及び国歌の指導については、児童生徒に我が国の国旗と国歌の意義を理解させ、これを尊重する態度を育てるとともに、諸外国の国旗と国歌も同様に尊重する態度を育てるために、学習指導要領に基づいて行われているところであり、この法律の施行に伴って、このような学校におけるこれまでの国旗及び国歌に関する指導の取扱いを変えるものではありません。学校における国旗及び国歌の指導については、これまでも適切な指導が行われるようお願いしてきたところですが、この法律の制定を機に、国旗及び国歌に対する正しい理解が一層促進されるようお願いします。
---------【電子化作業2000年3月4日野副 達司 <for-nze@din.or.jp>】----
「中央はものやわらかに発言し、地方はきびしく受けとめ、末端は命令強制する。こういう行政指導は、責任を末端におしつけるもので、私の趣味にはあわない。それは文部省高級官僚の好みであろうが、一口で言って品のないやりかたである」(日高六郎、「世界」一九八七年七月号)
国旗掲揚・国歌斉唱が即「正しい理解」との短絡を強制する一文。
文部省と教育委員会は原則として対等な関係にあり、文部省は教育委員会に対して指導助言権を認められているにすぎない(文部省設置法6 )。教育委員会が管理・執行する国の機関委任事務については別として、教育行政において通達は法規的性質をもたない指導助言文書と解され、通達をどのようにうけとめるかはそれぞれの教育委員会や学校の自治的な判断に委ねられることになる。ましてや、近年の「通知」は、「昭和天皇の大喪の礼当日における弔意奉表について」(文部次官通知)、「昭和天皇の大喪の礼に際しての学校における児童生徒への指導について」(初中局長通知1989年2月)、「『児童の権利に関する条約』について」(文部事務次官通知1994年5月)があり、いずれもその内容の妥当性について強い疑問と批判を巻き起こした。「文部省通達は往々にして憲法・教育基本法の原理を棚上げにし、教育の地方自治や学校の自治を侵害するものとして機能してきた。」〔神田修・兼子仁編、教育法規新事典、277頁、北樹出版、1999年〕と言われる。
行政機関が高度化・複雑化するにともない、委任立法や告示・通達などが大きな位置を占めるようになってきた。これらは行政の機動性や専門技術性の確保という積極的な意味を有するが、行政実務において通達が法令以上の強制力をもつことも多く、このような行政のあり方は通達行政という批判をうけてもいる。〔前掲書277頁〕
抗議先:文部省・初等中等教育局長・御手洗 康さん
(文部省初等中等教育局局長室・03-3581-1724)へ
【資料:都教委から区市町村教育委員会教育長宛1999年10月1日通知】
11教指企第212号
平成11年10月1日
区市町村教育委員会教育長 |
多 摩 教 育 事 務 所 長 |
西 多 摩 支 所 長 | 殿
教 育 庁 各 出 張 所 長 |
都 立 学 校 長 |
東京都教育庁指導部長
斎 藤 尚 也
(公印省略)
学校における国旗及び国歌に関する指導について(通知)
このことについて、平成11年9月17日付文初小第145号をもって文部省初等中等教育局長及ぴ文部省高等教育局長より別添写のとおり通知がありました。
平成10年度卒業式及び平成11年度入学式における国旗掲揚及び国歌斉唱の実施状況については、昨年度の調査に比べて全体としては実施率が上昇しているものの、一部の都道府県において依然として実施率が低い状況にあるとの指摘があります。
学習指導要領には「入学式や卒業式などにおいては、その意義を踏まえ、国旗を掲揚するとともに、国歌を斉唱するよう指導するものとする。」と記されており、児童及び生徒が、我が国の国旗及び国歌の意義を理解し、諸外国の国旗及び国歌も含め、それらを尊重する態度を育てることは、重要なことです。
東京都教育委員会では、従前から、学習指導要領に基づき、国旗及び国歌に開する指導が適切に行われるよう、お願いをしてきたところですが、国旗掲揚では、一定の改善が認められるものの、国歌の斉唱状況については、十分でないのが実情です。法制化にともない、学校教育においても国旗・国歌に対する正しい理解がさらに進むものと考えておりますが、今後とも、各学校における国旗及び国歌の指導が、一層適切に行われますよう、指導の徹底をお願いします。
担当 指導部主任指導主事 大江 近
指導企画課指導主事 伊藤 寿美
エ03-5320-6836
----【電子化作業2000年3月4日野副 達司 <for-nze@din.or.jp>】----
都はまるで、文部省の直属下部機関でもあるかのようだ。単なる引き写しに過ぎない言葉づかい。教育基本法が目指し、最近の指導要領が謳い始めた「教育の地方分権」はどこへやら。都教委は文部省の出先機関ではあるまい。
また、いわゆる1974年の初中局長「10・4通達」内申抜き裁判では、最高裁は、控訴審判決(1981/11/27)が採用した、県単位の統一的処理が必要とされる事項に関する都道府県教委の一般的指示権とそれに対応する市町村教委の義務という構成を是認せず、都道府県教委と市町村教委とを上級・下級の関係とはみなしていない、ことを銘記すべきでしょう。
「平和への意志を強く持った村人は、国家権力によって人々の意思が押しつげられ、統合されていくこと、とりわけそれがかつての戦争のシンボルに向かっていくことを嫌悪した。一九八五年の文部省の調査で、「日の丸」掲揚率は、小・中学校で六%台、高校ではゼロと、沖縄県は全国一低かった。だが、その状況を改めようとする文部省の意向は、県教育委員会への指導、自民党の県議会などへの要請、国体に向けての「国旗掲揚と国歌斉唱に関する県議会決議」、県教育長の通知(八五年十一月十八日)となって教育現場におりていく。
かくして翌八六年の卒業式には、七〇%の学校が「日の丸」を掲揚するに至る。さらには反対者の処分すら行い、すでに「日の丸・君が代」は国家の統合の意思を認否する踏絵となりつつあった。八七年は九七%になっている。文部省の意向や指導は、県教育委員会の通知と処分になって下りていき、強制されるのである。」(野田正彰、国家とマロニエ、38-39頁,1993年,新潮社)
担当者の上司、指導部長・斎藤尚也〔直通電話(03)5320-6830〕
指導部指導企画課長・近藤精一〔直通電話(03)5320-6835〕
【資料::都教委教育長「日の丸・君が代」通達1999年10月19日】
11教指心第203号
平成11年10月19日
都 立 高 等 学 校 長 殿
東京教育委員会教育長
中 島 元 彦
(公印省略)
入学式及び卒業式における国旗掲揚及び国歌斉唱の指導について
(通達)
全国の公立小・中学技・高等学校の平成10年度卒業式及び平成11年度入学式における国旗掲揚及び国歌斉唱の実施状況については、平成11年10月1日付11教指企第212号「学校における国旗及び国歌に関する指導について」により通知したところであるが、都立高等学校における国歌斉唱の実施率については、全国の公立高等学校中の最下位に近く、また、東京都内の公立小・中学校の実施率と比較しても格段の差異があり、極めて遺憾とするところである。
各学校は、国旗掲揚及び国歌斉唱の指導が十分でない現状を速やかに改善し、都民の信頼の回復に努めなければならない。
ついては、校長は、入学式及び卒業式を実施するに当たり、学習指導要領及び平成10年11月20日付10教指高第161号の「国旗掲揚及び国歌斉唱に関する実施指針」に基づき、実施するよう通達する。
なお、実施に当たっては、下記の点を踏まえる必要がある。
記
1 教職員に対しては、入学式及び卒業式における国旗掲揚及び国歌斉唱の指導の意義について、学習指導要領に基づき説明し、理解を求めるよう努めるとともに、併せて、「国旗及び国歌に関する法律」制定の趣旨を説明すること。
2 生徒に対しては、国際社会に生きる日本人としての自覚及び我が国のみならず他国の国旗及び国歌に対する正しい認感とそれらを尊重する態度が重要であることを、十分説明すること。
3 保護者に対しては、学校教育において、生徒に国旗及び国歌に対する正しい認識や、それらを尊重する態度の育成が求められていること、並びに入学式及び卒業式において、学校は国旗掲揚及び国歌斉唱の指導を学習指導要領に基づき行う必要があることなどを、時機をとらえて説明すること。
4 校長が国旗掲揚及び国歌斉唱の実施に当たり、職務命令を発した場合において、教職員が式典の準備業務を拒否した場合、又は式典に参加せず式典中の生徒指導を行わない場合は、服務上の責任を問われることがあることを、教職員に周知すること。
都立高等学校における国旗掲揚及び国歌斉唱に関する実施指針
(「入学式及び卒業式などにおける国旗掲揚及び国歌斉唱の指導の徹底について」
〔平成10年11月20日付10教指高第161〕より)
1 国旗の掲揚について
入学式や卒業式などにおける国旗の取扱いは、次のとおりとする。なお、都旗を
併せて掲揚することが望ましい。
(1) 国旗の掲揚場所等
ア 式典会場の正面に掲げる。
イ 屋外における掲揚については、掲揚塔、校門、玄関等、国旗の掲揚状況が生
徒、保護者、その他来校者に十分に認知できる場所に掲揚する。
(2) 国旗を掲揚する時間
式典当日の生徒の始業時刻から終業時刻までとする。
2 国歌の斉唱について
入学式や卒業式などにおける国歌の取扱いは、次のとおりとする。
(1) 式次第に「国歌斉唱」を記載する。
(2) 式典の司会者が「国歌斉唱」と発声する。
-----【電子化作業2000年1月27日野副 達司 <for-nze@din.or.jp>】----
都立盲・聾・養護学校長宛もまったく同一文。「一時は廃止論も唱えられるほどの官僚的中央集権的教育行政体質に対する厳しい批判を潜って、戦後文部省は生まれ変わることになった(文部省設置法、1949年)。戦後の教育民主化教育の地方分権(教育委員会制度)の基調にそくして、原則として指揮監督は行なわず専門的技術的・非権力的な関与である「指導助言」が文部省の中心的任務とされた」〔神田修・兼子仁編、教育法規新事典、277頁、北樹出版、1999年〕。
これは、都道府県と区市町村との関係でも言える。教育委員会の職務権限放棄とも思える、教育委員会事務局〔教育庁とも呼称〕の肥大化と教育官僚の教育長への過剰な権限移譲は、市民により厳しく監視されねばならないでしょう。
「県民の上に今、権力をむき出しに襲いかかってきているものがある。それは基地の問題だけでなく、戦後新憲法の下で否定されたはずの「忠君愛国」思想の再来であり、戦前への回帰であります。日本政府はアジア諸国への侵略戦争に対する謝罪と反省もなく、又日本国民の戦争責任論を不問にし、「国旗」「国歌」の改正提案の手続きもとらず戦後四十二年間の歳月が経過した今、かつての「日の丸」「君が代」への一顧の反省もせず、行政指導の形をとりつつ学校現場の「卒業式」「入学式」等に強引に押しつけてきている実態は、誠に遺憾であり、行政権力が人間の基本的人権をも支配していく恐ろしい結果になることを憂慮するものであります」(山内徳信村長、87年3月12日・沖縄県読谷村議会施政方針演説、野田正彰、国家とマロニエ,39-40頁,新潮社,1993年)。
まずは、八王子市で根津さんの処分に関わった委員は教育長・田中博を含めて現在在任中の四人。教職員課の人事係6人が起案し、課長が決裁し、教職員人事・指導担当の学校教育部参事の和田信行が統括決裁し、教育長に挙げ、教育長が最終決裁し教育委員会に人事案件として提議したものと思われます、和田さんはせめて、処分の過程だけでも明言すべきです。最終的に決裁した、委員長・出構 、委員長職務代理者・岡崎邦吉、委員の立石壽意、中橋美智子、及び当時の委員長職務代理者・村内歌子さんらがどのように職責を果たされたか、事実関係の解明もふくめて検討されねばならないでしょう。
市教委は都教委の下級機関ではありませんから、どのような観点でこの文書を受けとめているか、糾す必要があります。卒業生・在校生・保護者がすべて心置きなく参加できる卒業式・入学式をどう工夫されたかを尋ねるのもいいでしょう。
ちなみに、委員の任期を退任予定年月日の順に挙げます。八王子市教育委員会 1999年度 はちおうじの教育統計 5頁より。いずれも戦中・後の教育経験者。委員長・出構、'96/10/1〜2000/9/30. 市内上野町103-18、1927/2/27生委員・教育長・田中博、'96/10/1〜2000/9/30.市内富士見町2-6、'34/11/14生委員・立石壽意、'97/10/1〜2001/9/30.八王子市みつい台2-13-2、'37/3/10生委員長職務代理者・岡崎邦吉,'98/10/1〜2002/9/30.散田町3-43-24,'32/2/18生委員・中橋美智子、1999/10/1〜2003/9/30.中野山王1-22-19、'33/4/30生。都教委教育長・中島元彦〔直通電話(03)5320-6701〕、抗議・撤回要請などは、〒163-8001新宿区西新宿2-8-1都庁2庁舎都教育庁でも可。
【資料:都教委作成・君が代日の丸問答集】
「入学式・卒業式の適正な実施にかかわるQ&A」
(東京都教育委員会 1999年度)
Q.1 都教委は、校長を支援するというが、具体的には何をするのか。
A.1 国旗掲揚・国歌斉唱は教育課程の実施にかかわることであり、基本的に校長の権限で実施されるべきものと考えている。都教育委員会としては、学習指導要領の適正な実施に向けて、昨年度、国旗掲揚・国歌斉唱についての通知と実施指針を示し、今年度はこれらを踏まえて、通達を出した。また、管理運営規則の改定を行い、学校管理の適正化に向けて、職員会議の位置付けを明確にするとともに主任層の育成にも努めている。今後、万一、卒業式・入学式等の儀式的行事において国旗・国歌の指導をめぐって、円滑な運営が妨げられる事態が予測される場合には、教育庁職員の派遣も予定している。
Q.2 国旗・国歌については、卒業式の間際になって取り上げるのではなく、機会あるごとに教職員に対してその必要性を話していかなければならないが、具体的には、いつ、どのような場をとらえていけばよいか。
A.2 入学式や卒業式の直前になって話し合いを始め、時間がなくなり十分な指導ができず、国旗・国歌の扱いについて、結果的に現状維持に留まってしまうという状況がこれまで見られた。早い時期から職員会議をはじめ、研修会等をとらえて、国旗・国歌に関する文部省、都知事部局、都教委、世論(マスコミ等)の動向を日ごろから話題として取り上げ、指導することが必要である。都教委からの通知や通達の内容を指導したり、個別に教員と話し合ったりすることも大切である。また、周年行事や国際理解教育を実践する機会などをとらえ、国旗国歌の意味や適切な扱いについて指導していく必要がある。さらに、早めにPTAや地域の方に校長の意向を伝え、協力の要請や支援お願いしておくことも必要である。
Q.3 校長が、国旗・国歌を強行するならば、教職員は今後、学校運営補習、部活動等には協力しないと言っている。
A.3 学校運営、補習、部活動等は、国旗・国歌の問題とは全く次元が異なる問題であり、生徒への日常の教育活動に影響を与える行為を行えば、児童・生徒、保護者から教育者としての常識を疑われるだけである。法的拘束力をもつ学習指導要領に定められていることを実施することは、教育公務員の当然の責務であり、決して「強行」というものではない。今後、万一、学校運営に支障をきたすことが予想される場合には、卒業式・入学式の問題とは別個に、校長として学校運営に支障が生じることのないよう都教委各部と連携して断固たる措置をとってほしい。
Q.4 卒業式・入学式の実施に際して、教職員に職務命令を発するときの方法や配慮事項は何か。また、職務命令に従わなかった教職員がいた場合には、どのようにしたらよいか。
A.4 教職員に対し職務命令を出す場合には、その前段として、十分に時間をかけた説得が必要である。校長として、説得するのが限界であると判断した場合の最後の手段として職務命令を発するべきである。職務命令を発する場合には、校長の考えが明確に相手に伝わるように、命令の内容を文章にし、相手に直接手渡すことが原則である。その際、職務命令が発せられたことを証言する第三者として教頭や事務長を同席させる。職務命令を発令したにもかかわらず、教職員がその命令に従わない場合には、当然処罰の対象となる。そのため、職務を命じられた教職員がその命令を行ったかどうかを現認する必要がある。通常、現認は教頭か事務長が行うが、職務命令を行った教職員の数が多く1〜2名での現認体制が組めない場合には、教育委員会の支援を求めること、職務命令を発する可能性のある場合には、早めに教育委員会と連携をとっておくことが不可欠である。参考一卒業式・入学式における職務命令の様式(別紙)
Q.5 校長が自分の責任で国歌斉唱を指導することについて。
A.5 法的な根拠をもつ学習指導要領に示されたことを、公立学校の校長が自分の責任において実施することは、当然のことである。むしろ、国旗の掲揚・国歌の斉唱を学習指導要領に定められているとおりに行わない方が、校長としての責任を問われかねない問題である。状況によっては、校長、教頭、事務(室)長等が国歌斉唱の指導を行うこともありうる。
Q.6 日の丸に対して、複雑な気持ちを抱いているアジアの国の人々もいる。国際理解教育の観点からも、そういったアジアの国の人々の気持ちをどう考えるか。
A.6 国旗・国歌は、それぞれの国において、国民の自国に対する愛情、尊敬などを表すシンボルであり、また、その国の歴史を負っている。我が国は、戦後、歴史的な反省の上に立って国民主権、平和主義、基本的人権の尊重を原則とした憲法を制定した。この度は、その憲法の下、国旗・国歌法案が成立した。一方、国際社会で尊敬され信頼される日本人の育成は、学校教育の使命の一つであり、国際理解教育の観点からも、自国に対する敬愛を深め、他国の文化を尊重する態度の育成が求められており、自国や他国の国旗・国歌を尊重する態度を育てることは極めて大切であると考えている。
Q.7 国旗・国歌にかかわる指導は、国際理解教育の面からも「総合的な学習の時間」などで取り上げるべきだと考えるが、具体的にどのように指導すればよいのか
A7 国旗・国歌にかかわる指導は、各教科・科目、特別活動など、様々な教育活動を通して適切に行うことが必要である。総合的な学習の時間の中で指導を行う場合は、学習指導要領に示された総合的な学習の時間のねらいを踏まえ、グループ学習や個人研究などの多様な学習形態を取り入れることが大切である。例えば、文部省研究開発学校である尼崎市立城内高校では、「楽しく旅をしよう一世界を身近に一」という議座を開き、旅行計画、案内書の作成や空港での模擬体験を通して、時差や空港での英語での対応、為替レート、円高などについて学習している。このような場面で、国旗・国歌を尊重するマナーや、各国の国旗・国歌の歴史、我が国の伝統文化の紹介などについて触れることも考えられる。
Q.8 卒業式・入学式以外の場面でも国旗掲揚・国歌斉唱を実施することがあるのか。
A.8 卒業式、入学式以外の場面での国旗掲揚・国歌斉唱について、文部大臣は「運動会、学芸会のようなところでも、生徒の希望も聞きながら、国旗を示し、国歌を歌うことがあっていい」と答えている(7月30日、衆議院内閣委員会)。また、参議院の特別委員会の事務当局からは、国語のほか総合的な学習の時間など授業での指導のほか、始業式、終業式、運動会、学芸会などが例示されている。この外、周年行事も重要な機会である。すでに、運動会の開会に当たって国旗掲揚を実施している都立高校もあると聞いているが、学校行事等で国旗を掲揚、国歌を斉唱し、国旗・国歌について理解を深めていくことを検討していくことも大切なことであると考える。
Q.9 教員が、学習指導要領には「国歌を斉唱するよう指導するものとする。」とある。我々は「斉唱するよう」指導した。しかし、児童・生徒は歌いたくないといっている。これ以上、我々には何もできない、と言っている。
A.9 学校における国旗・国歌の指導は、児童・生徒の内心まで立ち入って強制しようとする趣旨のものでなく、あくまでも教育指導上の課題として指導していくことが重要である。児童・生徒に対しては、その発達段階に即して、国旗・国歌のもつ意義をすべての教育活動を通して適切に指導していく必要があることを教員に説明し、理解を求めるよう努める。また、指導の一環として、国歌斉唱を式次第に入れ、教職貝が斉唱することが必要である。
Q.10 職務命令は、文書で示さなければ有効でないか。
A.1O 地方公務員法集32条により、職員は上司の職務上の命令に忠実に従わなければならないと規定されている。職務命令を発するについては特定の形式はなく、第三者(記録者)の立会いの下、上司の意思内容が明確に伝達されるのであれば、口頭でも差し支えない。なお、職務命令は、重大かつ明白な瑕疵がない限り、職員はこれに従わなければならない。
Q11 10月19日付で出された都教委の「通達」は、これまでの国旗・国歌に関する一連の「通知」と、文書の形式上、どう違うのか。
A.11. 各大臣、各委員会、各庁の長が所掌の事務について命令・示達するため、所管の諸関、職員に対して発する文書が「通達」であり、「通知」より命令を伝える文書としての性格は明確である。
Q.12 児童・生徒の卒業式対策委員会から卒業式における国旗掲揚、国歌斉唱について学校側に説明を求められた。
A.I2 卒業式において国旗掲揚、国歌斉唱を行う意義について、学習指導要領にのっとり、その根拠を十分説明する必要がある。なお、卒業式は児童・生徒と保護者のためだけのものではなく、学校教育のしめくくりとしての大切な儀式的行事であり、特別な心構えが大切であることを説明するとともに、式典の意義ついて、共通理解する場を設けることも必要である。
Q.13 外国人児童・生徒への国旗・国歌の指導について。
A.13 学校においては、外国人児童・生徒の人権を守るために個別の指導を推進するとともに、人権尊重を優先課題として様々な取組みをしている。国際化の進展を踏まえ、互いの国の国旗・国歌に敬意を払うことの大切さを、当該の児童・生徒に十分説明することが重要である。
--------【電子化作業2000年3月4日野副 達司 <for-nze@din.or.jp>】----
西原博史論文「国旗・国歌法」(ジュリスト、1999年11月(No.1166)号、44〜50頁、日本評論社、1999年。)を参照の上で、文部省や都教委の「やわらか発言」を読むのがベター。文部省「学校における国旗及び国歌に関する指導について」や都教委「入学式・卒業式の適正な実施にかかわるQ&A」には、力でねじ伏せようという権力的な志向を感じます。どんな立場の児童・生徒、保護者、教職員、地域のひとびとの参加できる卒業式・入学式をあくまで追求しましょう。フエミン提案の「ピース・リボン」はいかがですか。
      
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