[市民平和訴訟の会・東京]被告(国)意見書

(注1)ページ数の割降りは、紙の裏表を合わせて「1」と数え、 裏と表の間は "---------------------------" で示してあります。
(注2)原告および証言者の個人名は「*」で置き換えてあります。



平成三年(ワ)第二六一一号、同年(行ウ)第九○号、平成四年(行ウ)第六号

                        原告 *****
                           ほか一○一六名

                        被告 国

平成五年六月二二日

                        披告指定代理人
                              芝田俊文
                              足立 哲
                              鈴木朝夫
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                              菊田 豊
                              三原祐和
                              池松英浩

東京地方裁判所民事第二部御中

        意   見   書

 被告は、原告らの一九九三年(平成五年)六月一四日付け証拠申請書(以下
「本件申請書」という。)に対して次のとおり意見を述べる。
 原告らは、本件申請書において、請求原因を立証するためとして、証人二一名、
原告本人六名の人証を申請している。
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 しかしながら、原告らの被告に対する本訴請求は、被告が一九九一年(平成三
年)三月一二日付け湾岸アラブ諸国協力理事会との間の交換公文に従って同理事
会に対して九○億ドル(一兆一七○○億円)を支出したことの違憲ないし違法確
認、被告が一九九一年(平成三年)四月二四日付け閣議決定及び同日付け安全保
障会議決定に基づいて海上自衛隊の掃海母艦・掃海艇及び補給艦並びに自衛隊員
をペルシャ湾に派遣したことの違憲ないし違法確認、並びに右九○億ドルの支出
決定及びその実施、右掃海部隊のペルシャ湾への派遣、「湾岸危機に伴う避難民
の輸送に関する暫定措置に関する政令」(一九九一年(平成三年)一月二九日公
布政令第八号)に基づく自衛隊機及び自衛隊員派遣の閣議決定により、「平和的
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生存権」及び「納税者基本権」を侵害され精神的苦痛を被ったことを理由とする
損害賠償請求である。
 かかる原告らの請求については、これまで被告が答弁書や平成五年六月二二日
付け準備書面(八)等において主張しているように、九○億ドルの支出や掃海部
隊のベルシャ湾への派遣について民事訴訟として違憲ないし違法の確認を求めう
るか疑問の存するところであるし、仮に民事訴訟として確認訴訟を提起しうると
しても、九○億ドルの支出や掃海部隊のペルシャ湾への派遣について違憲ないし
違法確認を求める利益は存在しないから、結局それらについて違憲ないし違法確
認を求める本件訴えは却下を免れないというべきである。また、損害賠償請求に
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ついても、原告らの指摘する各行為について原告らに対する関係で職務上の法的
義務違背の問題が生じうるか疑問の存するところであるし、そもそも、原告らの
主張する「平和的生存権」や「納税者基本権」は、極めてあいまいなものであっ
て、裁判上救済の対象としうべき現実的、個別的内容をもつものではなく、私法
上保護されるべき権利ないし法的利益とは認められないなど、主張自体失当とい
うべきである。
 そうすると、本件訴訟においては、これ以上、本案についての証拠調べ等の審
理は全く不必要というべきであり、原告ら申請に係る証人及び原告本人らを取調
べる必要はないのであり、同人らは採用されるべきではない。
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