1997年全国大会〜1998年全国大会の間の活動報告書
1998年全国大会〜1999年全国大会の間の活動報告書
1999年全国大会〜2000年全国大会の間の活動報告書
2000年全国大会〜2001年全国大会の間の活動報告書

 

1999年全国大会〜2000年全国大会の間の活動報告書 ◆

 

   総括表


報 告 書

第7回市民オンブズマン全国大会

都道府県
鳥 取 県
団体名
市民オンブズ鳥取

  
  所在地(〒)683-0067

  鳥取県米子市東町71-73 高橋法律事務所内

  TEL0859−34-1996   FAX0859−34−4231
  メールアドレス atakahas@d1.dion.ne.jp

 

代表者
高橋敬幸
事務局長
竹下靖彦
報告者
高橋敬幸
結成日
1995年11月23日
会員数
総会員数   99名
内弁護士数  1名
内議員数   3名
年会費
2,000円
県内で条例のある自治体(県内の自治体数39)
鳥取市・倉吉市・米子市・境港市・東伯町
(第6回全国オンブズマン大会以降3自治体が新たに制定した。なお、鳥取県は昭和63年3月28日に条例公布、同年10月1日から施行している。)
活動を始めてからの状況
1 情報公開請求件数    74件 内異議申立て   6件
2 情報非公開不服訴訟    1件 現在係属中    1件
3 住民監査請求       4件
  棄却・却下        4件
4 住民訴訟         1件

活 動 報 告

 

この1年間の活動経過

 

1 1年間に行った公文書開示請求、申入れ、訴訟、市民オンブズ鳥取運営委員会等
1999年
7月29日
鳥取県知事からの理由説明書受領 99年 3月1日付公文書非開示決定処分(鳥取県社会保健部保険課の社会保険医療機関に対する指導について)の取消しを求める異議申立てに対する県知事からの理由説明書(反論)
 8月10日
鳥取県への申入れ 93年から96年までの社会福祉施設における運営費及び指導について
 8月16日
鳥取県への意見書提出 7月29日付鳥取県からの理由説明書に対する反論
 9月17日
第19回市民オンブズ鳥取運営委員会
 9月21日
鳥取県への公文書開示請求 鳥取県社会福祉保健部長寿社会課の監査資料に関する公文書
 9月30日
公文書開示決定 9月21日付請求文書
10月14日
鳥取県への補充意見書(意見陳述)提出 8月16日付意見書以降における新たな関係書類の提出と、先の意見書の補充
10月 4日
鳥取県への公文書開示請求  鳥取県社会福祉保健部保険課の平成10年 社会保険医療機関に対する指導についての文書
10月18日
公文書部分開示決定 10月4日付請求文書
10月22日
鳥取県への公文書開示請求 平成5年〜8年までの老人福祉施設監査に係わる関係資料
11月 5日
公文書開示決定 10月22日付の請求文書
11月16日
第20回市民オンブズ鳥取運営委員会
12月17日
鳥取県への異議申立て 10月4日付開示請求の部分開示決定処分の取消しを求める異議申立て
2000年
 1月11日
第21回市民オンブズ鳥取運営委員会
 1月26日
平成11年10月18日付部分開示決定の理由説明書受領(県知事より)
 2月15日
鳥取県への意見書提出 平成11年10月4日付開示請求の部分開示決定処分の取消しを求める異議申立て(県知事回答の理由説明書に対する反論)
2月15日 鳥取県へ意見陳述要請 同上の処分について(意見陳述は公開とし、陳述時間は少なくとも1時間は保障することを要請)
 2月28日
鳥取県より2月15日付意見陳述要請への回答受領(非公開とし、15分程度の時間でとの回答)
 3月 1日
2月28日付意見陳述要請への鳥取県からの回答に対して、「陳述の公開」と「1時間の陳述時間」の要請が認められないので、審議会には出席しないとの書面を送付
 3月10日
第22回市民オンブズ鳥取運営委員会
 3月28日
下水道談合住民訴訟 画期的勝利判決(資料3、4)
 3月30日
12月17日付異議申立て棄却
 5月12日
第23回市民オンブズ鳥取運営委員会
 5月17日
住民監査請求 米子市ゴミ焼却場談合について(全国一斉)
 6月22日
鳥取県への公文書開示請求 平成11年度鳥取県観光事業団における経営状況報告書及びこれに関する一切の資料
 6月23日
米子市ゴミ焼却場談合に関する意見陳述
7月8・9日
全国一斉「国の不正支出・警察不祥事110番」
 7月 3日
公文書開示決定 6月22日付けの請求文書
 7月10日
住民監査請求棄却 5月17日付の住民監査請求
 7月14日
第24回市民オンブズ鳥取運営委員会

 

2  上記1の活動の内の主なもの

 

(1)福祉関係に関する文書の請求
1 老人福祉施設指導監査結果と厚生省老人福祉計画課との協議に関するする資料の開示
昨年の大会報告書にて今後の計画として「国、県が補助金を提供している民間福祉施設の資金運用問題への取組み」について実施した。その結果である。
(1) 県内の社会福祉施設の監査結果資料を開示したところ、県西部の社会福祉法人(理事長県議会議長の実弟)が運営する3つの特別養護老人ホームにおいて、厚生省が定める限度額(施設会計から本部会計への繰越金)を超えて本部会計に繰入れられていた。(資料1)
(2) 市民オンブズ鳥取では開示された資料をもとに分析した結果で、県長寿社会課と交流し、公金流用問題として取り上げたところ、県側は該当する社会福祉法人は「適切に会計処理したもとで不正ではない」と主張。これに対し、県側は「補助金にも種類があり、繰入れが制限されるものと、制限されるかどうか微妙なものがある。ただちに不正な会計処理とは言えない。」と弁護(自らの監査不備を回避するため)した。
(3) 市民オンブズ鳥取が具体的数字を基に監査の不備を追及することに苦しくなり「申入れの数字が妥当なものか調査するとともに、厚生省に照会して詳細を調べたい」としぶしぶ回答した。(厚生省担当課よりの見解は別紙)(資料2)
2. 老人福祉施設のサービス評価事業における実施調査記録及び各委員会(部会)記録の開示
(1) 市民オンブズ鳥取では、介護保険が施行されるまでは行政の措置制度(特別養護老人ホーム)であるため、入所判定委員会の結果で入所となっていても、家族が希望する施設に入所することができないのに加えて、入所する施設のサービス(ケア)の質についてもまったくの不明で、入所することでその施設のサービス度が判明しても、他施設に変更することが不可能である。
(2) ところが、平成5年度より施設評価が実施され、各福祉施設でのサービス評価結果がまとめられていたにもかかわらず、一般に施設に対する評価結果を不当にも隠していたことで、今回資料の開示を求めた。
(3) この開示の目的は、特別養護老人ホーム及び老人保健施設におけるサービスを、県が委嘱した評価委員(有識者、施設管理者、施設職員等)によって評価、助言することによって、施設自らが行おうとするサービス水準向上へ努力を支援するために行っていたが、評価委員会では、評価結果等の公表については、別途検討を要するものと申し合せを行い、隠していた。
サービス水準については、段階評価としてA〜Dのランクで行っていた。その評価の考え方は以下の通りである。
<段階評価A> Bランクの基準を満たした施設が、施設独自の工夫を凝らしたサービスを実施していれば、このAランクとなる。
<段階評価B> 施設として将来的に目標としていただきたい「最適基準」を示す。
<段階評価C> 全国的に見た施設サービスの現状
<段階評価D> 「A・B・C」ランクとの比較をする目的で設けられているランクであるが、あくまで施設サービスの現状を把握してもらう上でのランク付であるので、このDランクが即「良くない施設」という意味ではないとしている。
3. 市民オンブズ鳥取では、介護保険施行に伴い、利用者が契約しようとする施設サービスの質についてまとめ、利用者に公表することで、施設のサービス水準の向上を求めるため準備中である。

 

(2)鳥取県の各自治体の情報公開条例を比較する

 

近年、情報開示に対する一般の認識が高まるにつれ、県内の自治体でも情報公開条例を制定するところが一気に増えた。そこで、市民オンブズ鳥取で入手した条例資料に基づき、いくつかの自治体の情報公開条例の中身を比較してみた。
 なお、これは条文に基づく比較であり、実際の運用とは別であることを申し添えておきたい。
表 自治体の情報公開条例の比較
誰でも開示請求できるか
×
×

×
×
鳥取県
鳥取市
倉吉市
米子市
境港市
東伯町
行政の説明責任/
知る権利の保障

×
×



鳥取県
鳥取市
倉吉市
米子市
境港市
東伯町
未決裁文書の開示
×
×


鳥取県
鳥取市
倉吉市
米子市
境港市
東伯町
外郭団体の情報開示
×
×


×
鳥取県
鳥取市
倉吉市
米子市
境港市
東伯町
不服申立て制度





鳥取県
鳥取市
倉吉市
米子市
境港市
東伯町
過去に作成・入手した文書の開示
×




鳥取県
鳥取市
倉吉市
米子市
境港市
東伯町
文書の作成と保管の義務
×
×
×

×
鳥取県
鳥取市
倉吉市
米子市
境港市
東伯町
公務員の職務行為情報の開示
×
×



鳥取県
鳥取市
倉吉市
米子市
境港市
東伯町
公文書目録等の整備





鳥取県
鳥取市
倉吉市
米子市
境港市
東伯町
単色コピー代金(円) 20
20
10
10
10

鳥取県
鳥取市
倉吉市
米子市
境港市
東伯町
((比較するに当たって))
(1) 誰でも開示請求できるか
米子市は何人も公開請求できると規定している。鳥取県は「応ずるよう努める」と規定している。
(2) 行政の説明責任/知る権利の保障
情報公開に対する自治体の基本姿勢がわかる。「説明責任」や「知る権利」を明記していない自治体は、その他の項目でも評価が低い傾向にある。
(3) 未決裁文書の開示
「決裁、供覧等の手続が終了した」文書しか公開しない自治体がある。本来は開示すべき性質の文書も、「未決裁ですから」と断られる可能性がある。
(4) 外郭団体の情報開示
出資法人に対する情報開示が明記されているかどうか。
(5) 不服申立て制度
どの自治体にもこの制度はあった。
(6) 過去に作成・入手した文書の開示
情報公開条例の実施以前に作成・入手した公文書が開示されるかどうか。「整理の完了したものから適用」という規定では、「未整理ですから」と断られる可能性がある。
(7) 文書の作成と保管の義務
どの自治体も評価の低かった項目。開示請求しても、肝心の文書が作成されていなかったり、廃棄済みであっては困る。鳥取県の「公文書の管理に関する定めを設ける」と境港市の「必要な公文書の作成を怠ってはならない」は評価できる。
(8) 公務員の職務行為情報の開示
公務員が職務として税金を使って行ったことは、基本的に開示すべきである。公的な行為であるから、プライバシーを持ち出して非公開とすべきではない。
(9) 公文書目録等の整備
「利便」、「検索資料」など表現の差異はあったが、どの自治体も使いやすい情報公開条例となるよう規定していた。
(10) 単色コピー代金
一般的な白黒(モノクロ)コピーの代金。いまどき、20円では高いと思う。
(11) 番外
鳥取県の場合、ホームページを利用して開示請求ができる。このように、利用者にとっての使いやすさを考慮してほしい。

 

(3)下水道談合住民訴訟 画期的勝利判決(資料3,4)

 

 2000年3月28日、鳥取地方裁判所は、下水道談合住民訴訟事件につき、被告株式会社東芝及び日本下水道事業団に、鳥取県に対し1658万9500円を支払うよう命ずる住民勝訴の判決を言い渡した。 
 今回の鳥取地裁の判決は、これまでの上下水道訴訟の判決をも視野に入れながら、考え抜かれた判決で、監査請求期間問題については、完全勝利(監査請求期間にかからないとの判断)、損害賠償については民訴法248条を適用して一割を認めるという勝訴判決である。
 以上の通り、本判決は下水道事件では初めて下水道事業団企業に損害賠償を命じた判決であり、極めて意義が大きく、全国各地の住民訴訟に大きな励ましを送るものとなった。 
 鳥取地裁は、昨年2月の情報公開訴訟でも地裁としては初めて議会文書の開示を命じて住民側に軍配を挙げ、これがその後の同種事件の流れをつくったが、今回の判決と併せ、行政や行政の発注する事業につき、透明度を高め談合は許されないという明確な判断を司法として示したものである。

以上、1999年7月29日〜2000年7月14までの活動報告と総括でした。

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